葬儀を取り巻く環境は年々変化しており、都会では特にその変化が著しくなっています。超高齢化社会を迎えている日本では、これから先葬送にかかわる問題は必然的に増加する予想です。医療も発展して治癒が困難な病気も減ってきているため、長寿で寿命を全うする人はこれからも増えていきます。それは非常に良いことですが、一方で故人を送り出す側である遺族が高齢化するということも意味しています。
以前は3世代での同居というのが一般的で現在ほどの長寿ではなかったため、遺族も比較的若くお葬式に費やすことができる費用もある程度ありました。しかし現代では、子世代との同居は珍しくなっており、家族とお葬式について話し合う機会を持つのは簡単ではありません。終活という言葉に象徴されるように、動世代間において自分のお葬式や埋葬の方法について話し合うことは一般的になりつつあります。
しかし、親世代としては自分のお葬式などのことで子どもたちに迷惑をかけたくないという気持ちが強くなっているそうです。そのため、子どもたちと葬送にかかわる話合いはあまり持たれていないという印象が強くなっています。悲しいことではありますが、自分の葬儀を自分で行うことはできません。必要以上に家族に迷惑をかけないためにも、家族が集まる機会を利用して話を持ち出してみる必要もあるかもしれません。
また、お葬式のことを考えるというのは決して暗いことではなく、むしろ残された時間をより有意義に過ごすために利用することができます。東京などの都会では、様々な新しいタイプの葬儀が提案されています。少し前までは家族葬や1日葬というのも珍しいタイプでしたが、最近は一般的に認知度も高まっており、行いやすくなっているそうです。
生前葬というまだ自分が元気なうちにお世話になった人にお礼を言う機会が設けられているお葬式も支持され始めています。地方では生前葬という選択をすることは難しいかもしれません。しかし、様々な文化の発信地でもある東京では、生前に行うタイプのお葬式に対しても柔軟に受け止められている傾向があるようです。
● 参考情報
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